【EV検証】EVは高速道路に弱い?同じ64kmを往復して電費を比べてみました
「EVは高速道路に弱い」
そんな話を聞いたことはありませんか?
電気自動車は高速走行になるほど空気抵抗の影響を受けるため、高速道路では電費が悪化しやすいと言われています。私自身もそう思っていました。
ところが、同じ64kmのルートを往路は高速道路メイン、復路は一般道で走ってデータを比べてみたところ、高速道路メインで走った往路の方が電費が良いという結果になりました。
実測データをそのまま公開します。
検証の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | VOLVO EX30 |
| 走行距離 | 片道約64km(往復128km) |
| 乗車人数 | 大人3名 |
| 天気 | 快晴 |
| 気温 | 33℃ |
| エアコン | オート設定で使用 |
| 往路 | 高速道路メイン |
| 復路 | 一般道 |
同じ日に同じルートを往復しているため、気温や乗車人数などの条件はほぼ揃っています。
結果|往路11.8kWh/100km、復路13.1kWh/100km
先に結論をまとめます。
| 走行距離 | 所要時間 | 平均速度 | 消費電力量 | 電費 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 往路(高速道路メイン) | 64km | 1時間40分 | 38km/h | 7.6kWh | 11.8kWh/100km |
| 復路(一般道) | 64km | 2時間40分 | — | 8.4kWh | 13.1kWh/100km |
kWh/100kmは「100km走るのに何kWhの電力を使うか」を表す数値なので、小さいほど電費が良いことになります。
今回は往路の方が1.3kWh/100km少なく、高速道路メインの走行の方が電費が良い結果となりました。
ちなみに、より馴染みのある「km/kWh」に換算すると、往路が約8.5km/kWh、復路が約7.6km/kWhです。
往路の走行ログ

64kmを1時間40分、平均速度は38km/hでした。
復路の走行ログ
復路は寄り道を2回したため、走行ログが3つに分かれています。



| 距離 | 所要時間 | 平均速度 | 消費電力量 | 電費 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ログ1 | 4km | 15分 | 15km/h | 0.5kWh | 12.0kWh/100km |
| ログ2 | 27km | 1時間19分 | 20km/h | 3.5kWh | 13.1kWh/100km |
| ログ3 | 33km | 1時間6分 | 30km/h | 4.4kWh | 13.4kWh/100km |
| 合計 | 64km | 2時間40分 | — | 8.4kWh | 13.1kWh/100km |
なお、復路の電費は3つのログの数値を単純に平均したものではありません。総消費電力量8.4kWhを総走行距離64kmで割って算出しています。
距離の違うログを単純平均すると、わずか4kmしか走っていないログ1が、33km走ったログ3と同じ重みで扱われてしまうためです。
電気代に換算すると往復約430円
電費の数字だけでは実感がわきにくいので、電気代に換算してみます。
私はENEOS Charge Plusのプレミアムプランを利用しており、実績ベースで1kWhあたり約27円で充電しています。
| 消費電力量 | 電気代の目安 | |
|---|---|---|
| 往路(64km) | 7.6kWh | 約205円 |
| 復路(64km) | 8.4kWh | 約227円 |
| 往復(128km) | 16.0kWh | 約432円 |
参考までに、以前乗っていたディーゼル車(燃費15km/L・軽油145円/L)で同じ128kmを走ると、燃料代は約1,237円の計算になります。
同じ距離を走って、電気代はおよそ3分の1。 自宅充電なしで外部の急速充電だけを使っていても、この差が出ています。
※電気代・燃料代は契約プランや時期によって変動します。あくまで私の条件での目安としてご覧ください。
なぜ高速道路の方が良かったのか
結果が意外だった理由は、「高速走行は電費が悪くなる」という一般的なイメージがあったからです。
ただ、今回のデータをよく見ると、理由が見えてきます。
往路の平均速度は38km/hでした。
高速道路メインとはいえ、自宅からインターチェンジまで約15km、インターチェンジを降りてから目的地まで約5kmは一般道を走行しています。つまり64kmのうち20km、およそ3分の1は一般道です。
さらに高速道路区間も、渋滞や速度制限で常に高速走行していたわけではありません。
一方の復路は、平均速度15〜30km/hで所要時間2時間40分。 往路より1時間も長くかかっています。信号待ちや発進・停止が多く、しかも気温33℃のなかエアコンを使い続けたことも影響していると考えられます。
EVは停車中でもエアコンで電力を消費するため、移動時間が長くなるほど不利になります。 今回の結果は「高速走行が有利」というより、「同じ距離なら、短時間で走り切れる方が有利だった」と解釈するのが自然かもしれません。
この結果をどう受け取るか
今回の比較では高速道路メインの方が良い結果になりましたが、これはあくまで今回の条件での結果です。
電費には、次のような要素が影響します。
- 渋滞の有無
- 信号待ちの回数
- 実際の走行速度
- 気温とエアコンの使用状況
- 高低差
- 乗車人数や積載量
とくに今回は平均速度38km/hだったため、時速100km前後で走り続ける本格的な高速走行とは条件が異なります。 速度域が上がれば、空気抵抗の影響で電費が悪化する可能性は十分にあります。
「高速道路の方が必ず電費が良い」と一般化できるデータではない、という点はお伝えしておきます。
まとめ
今回の検証結果をまとめます。
- 同じ64kmを往復し、往路は高速道路メイン、復路は一般道で比較
- 往路:11.8kWh/100km(7.6kWh・1時間40分)
- 復路:13.1kWh/100km(8.4kWh・2時間40分)
- 高速道路メインの方が電費が良い結果に
- 往復128kmの電気代は約432円(ディーゼル車換算で約1,237円)
- ただし往路の平均速度は38km/h。本格的な高速走行とは条件が異なります
EVは高速道路に弱いと言われることがありますが、実際に走ってみると、走行条件によって結果は変わるようです。
私は自宅に充電設備がないため、日頃から電費や充電コストを意識しながらEVに乗っています。今回は1回だけの比較なので、今後もデータを集めながら検証を続けていきたいと思います。
みなさんは高速道路と一般道、どちらの方が電費が良いと思いましたか?EVオーナーの方の体験談もぜひ参考にしたいです。
