はじめに

「EVに興味はあるけれど、自宅に充電器がないから無理かな……」
電気自動車を購入する前は漠然とそう思っていました。

私はマンション暮らしで、自宅に充電器はありません。

それでも現在はVOLVO EX30に乗り、通勤と営業で年間2万kmほど走行しています。
この記事では充電方法だけでなく、実際の年間コストやガソリン車との比較、正直なデメリットまで包み隠さず書きます。

EV購入前に不安だったこと

購入前はこんなことが心配でした。

毎日充電しないといけない?
外で充電するといくらかかる?

ネットでは「自宅充電が必須」という意見も多く、不安は大きかったです。

自宅充電なしでの実際の充電スタイル

現在の私の充電は主に3パターンです。

ENEOS Charge Plus

ENEOSのガソリンスタンドには急速充電器が設置されているところも。ENEOS Charge Plusというアプリがあり、私はプレミアムプランに加入しています。
週1回以上急速充電をする場合は、月額2,200円を支払えば充電料金が半額になるというものです。(公式サイトによると月91分以上急速充電を利用する場合、都度利用よりもお得になるそうです。)

ENEOSの充電器の画面はこちら。
1時間・20分・20分・30分の4つから選択して充電をスタートするのですが、途中で停止することができ、その場合は実際に充電した時間分だけ料金がかかる仕組みです。



私は営業職なので営業中の昼休みや移動の途中に急速充電を利用しています。
最近では、ガソリンスタンドだけでなくコンビニの駐車場やファストフードの駐車場に充電器が設置されている場所も増えてきており、昼食を食べている間に充電が終わることも多く、時間を有効活用できます。


買い物中の普通充電

ショッピングモールの普通充電を利用することが多いのですが、設置されている充電器はさまざま。そのため、スマホには複数の充電アプリをインストールしています。
普通充電は時間をかけてゆっくり充電されていくので、買い物をしている間に意外と充電できている状態です。
食料品や日用品を購入するといった、普段の行動の中に「充電する」を組み込むだけなので、自宅に充電器のないオーナーが最初に取り入れやすい充電方法ではないかと思います。

充電時間は認証アプリによって料金形態はさまざま。
スマートフォンにアプリを入れていると、充電終了後に料金が表示されます。
どちらも私のスマートフォンの実際のスクリーンショットです。

私はイオンモールなどのショッピングモールに設置されている充電器を利用することが多いです。
イオンモールの充電器はENEOS Charge Plusと連携しているので、enekeyで料金を精算できるのも簡単で続けやすいポイントです。

無料充電スポット

無料充電も積極的に利用しています。どこにでもあるわけではないのですが、充電器が無料で使える施設も。

ネイルサロン・エステ・美容院など所要時間が2~3時間の予定と組み合わせて活用しています。平日のあいだに通勤や営業で航続可能距離が減少しているので、週末はまとめて充電できるチャンスなので無料充電器はありがたい存在です。

充電だけを目的に出かけることは、ほとんどありません。
こうした時間と組み合わせることで、コスパとタイパを両立させています。

実際にいくらかかる?5か月分の充電コストを全部公開します

「自宅充電なしだと、結局いくらかかるの?」

これが一番気になるところだと思うので、実際に記録している数字をそのまま公開します。

私は2025年3月28日にVOLVO EX30を納車し、マンション暮らしで自宅に充電器がないまま、通勤と営業で毎月1,200〜1,600kmを走っています。以下は2026年2月から6月までの5か月間、実際にかかった充電コストです。

走行距離充電コスト1kmあたり
2026年2月1,492km9,298円6.23円
2026年3月1,338km5,984円4.47円
2026年4月1,578km8,833円5.60円
2026年5月1,293km8,426円6.52円
2026年6月1,279km6,578円5.14円
合計6,980km39,119円5.60円

5か月間の平均は、月あたり約1,396km走って約7,824円。年間に換算すると、およそ9万4千円ほどになります。

※金額にはENEOS Charge Plusプレミアムプランの月額基本料金2,200円を含んでいます。

同じ車でも、月によって約1.5倍の差が出る

この表で注目してほしいのが、1kmあたりのコストです。

一番安かった3月は4.47円、一番高かった5月は6.52円。同じ車で同じような距離を走っているのに、約1.5倍の開きがあります。

この差を生んでいるのが、充電方法の使い分けです。

3月は、ショッピングモールや施設の無料充電スポットを使う機会が多かった月でした。買い物や用事のついでに普通充電を重ねられたので、急速充電の利用が減り、その分コストが下がっています。

一方5月は、遠出や急ぎの移動が多く、急速充電に頼る場面が増えました。急速充電は短時間で回復できる代わりに単価が高いので、コストが上がります。

つまり、自宅充電なしEVのコストは「どこで充電するか」でかなりコントロールできるということです。ここが自宅充電ありの人との一番の違いかもしれません。

2026年6月の充電の記録です。


ガソリン車と比べて、結局お得なの?

ここまでの数字を見て、「で、ガソリン車と比べてどうなの?」と思いますよね。私も購入前に一番知りたかったところです。

私は以前ディーゼル車に乗っていたので、その条件で比較してみます。

比較の前提

  • 燃費:15km/L
  • 軽油:145円/L
  • ガソリン車(ディーゼル)は1kmあたり約9.67円
  • 私のEVの実績は 1kmあたり約5.60円

つまり、1km走るごとに約4円お得という計算になります。

5か月分を並べて比較すると

走行距離EV(実績)ディーゼル車(試算)差額
2026年2月1,492km9,298円約14,423円約5,125円お得
2026年3月1,338km5,984円約12,934円約6,950円お得
2026年4月1,578km8,833円約15,254円約6,421円お得
2026年5月1,293km8,426円約12,499円約4,073円お得
2026年6月1,279km6,578円約12,364円約5,786円お得
合計6,980km39,119円約67,475円約28,356円お得

5か月で約2万8千円、年間に換算すると約6万7千円の差になりました。

自宅に充電器がなく、外の充電器だけで生活していても、これだけの差が出ています。「自宅充電がないとEVは高くつく」と思われがちですが、少なくとも私のケースでは当てはまりませんでした。

あなたの場合はどうなる?走行距離別の早見表

ただし、この結果は「毎月1,300km以上走っている」という私の使い方が前提です。走る距離が変われば、結論も変わります。

ここが大事なポイントなのですが、ENEOS Charge Plusのプレミアムプランには月額2,200円の基本料金がかかります。この固定費があるため、走行距離が短いとEVの優位性は小さくなります。

私の実績(基本料金を除いた従量分は1kmあたり約3.85円)をもとに試算すると、こうなります。

月間走行距離ディーゼル車自宅充電なしEV差額
500km約4,833円約4,125円約708円お得
1,000km約9,667円約6,050円約3,617円お得
1,500km約14,500円約7,975円約6,525円お得
2,000km約19,333円約9,900円約9,433円お得

月500kmくらいだと差はごくわずかですが、走れば走るほど差が開いていくのが分かります。月2,000km走る人なら、年間で11万円以上の差です。

逆に言えば、あまり距離を走らない方は、サブスクに入らず都度払いにするなど、プランの選び方を工夫したほうがいいかもしれません。

※以前乗っていたディーゼル車の実際の給油記録は残していないため、燃費15km/L・軽油145円/Lという条件での試算です。燃料価格は時期や地域によって変動しますので、ご自身の条件に置き換えて計算してみてください。

正直に言う、自宅充電なしEVで困ったこと

ここまで「困らない」と書いてきましたが、まったく問題がなかったわけではありません。

実際に困った経験もあるので、正直に書きます。これから購入を考えている方には、いい面だけでなくこういう部分も知っておいてほしいからです。

① 目的地だけ調べても足りなかった(滋賀・バッテリー残8%)

友人と滋賀県守山市へ出かけたときのことです。

守山市の充電スポットはスーパーやコンビニにあると調べていたので、行きは充電せずに一気に目的地へ向かいました。ところが実際に走ってみると、目的地の手前で栗東市を通過する経路だったのです。守山市内ばかり調べていて、通り道の市までは確認していませんでした。

ランチのお店の徒歩圏内にも充電器がなく、結局帰り道のファミリーマートにある急速充電器まで持たせることに。

そのときのバッテリーがこちらです。

  • バッテリー残量:8%
  • 航続可能距離:31km
  • 充電後:44%/187kmまで回復

さらに痛かったのが料金です。この充電器は会員登録をしていなかったためビジター利用となり、30分で1,650円支払うことに。
さらに帰宅してから気が付いたのが、ENEOS Charge Plusのプレミアムプランと相互利用が可能だっため、Enekeyで認証すれば、30分660円で充電することができたのです。

追い込まれると、安い充電器を選ぶ余裕がなくなる。 これがコスト面での一番の教訓でした。

ちなみに後日、通り道だった栗東市の道の駅にも急速充電器があることが分かりました。しかもアプリや会員登録が不要で、その場でクレジットカード決済できるタイプ。知っていれば、こんなに焦らずに済んだのです。

→ 今はこうしています
充電スポットを調べるときは、目的地だけでなく経路上の市町村も含めて確認するようにしました。「どこへ行くか」ではなく「どこを通るか」で調べるのがポイントです。

② 調べていた充電器が故障中だった(静岡)

EVを購入して初めての車旅で、静岡県浜松市へ3日間出かけたときのことです。

このときは事前にしっかり充電計画を立てていました。ランチ休憩を兼ねてイオンモール浜松市野店で充電する予定だったのですが、出発の数日前に念のため調べ直したところ、その充電器が故障中という情報が載っていました。

その店舗には充電器が1台しか設置されていません。もし確認せずに向かっていたら、現地で立ち往生していたはずです。

急いで計画を変更し、ICから近いところの浜松西店でランチ休憩に変更しました。事前に気づけたのは幸いでした。

→ 今はこうしています
長距離のときは、出発直前にもう一度、充電器の稼働状況を確認するようにしています。特に設置台数が1台だけの場所は、故障や先客のリスクを考えて代替案も用意しておくと安心です。

③ 充電器はあるのに使えない(尾道・30分待って断念)

岡山・広島へ1泊2日で出かけたときのことです。

高速道路に乗る前に、尾道市内のイオンで充電するつもりでした。ところが到着すると先客がいます。しばらく待っていると充電は終了しているのに、持ち主が戻ってこないのです。

館内放送を2回かけてもらいましたが、それでも現れず。結局30分ほど待って、充電できないまま諦めました。 ただ時間だけを消費した形です。

このロスが後の観光スケジュールにも影響してしまいました。早めに見切りをつけて高速道路に乗り、SAで充電するべきだったと反省しています。

これはガソリン車では起こらない、EVならではの不便さかもしれません。給油は数分で終わりますが、充電は数十分かかるぶん、充電器が「空くのを待つ」時間が読めないのです。

→ 今はこうしています
先客がいる場合は、待つ時間の上限を先に決めるようにしました。10分待って動きがなければ、別のスポットに切り替えます。「もう少しで空くはず」と待ち続けるのが、一番時間を失います。

④ 宿を先に決めてしまった(旅行時の注意)

同じ旅行での反省です。

ライブ参戦の旅行だったため、その日の気分で泊まる場所を決めるスタイルでした。急遽尾道市に泊まることにしたのですが、そのとき充電器のあるホテルを選べませんでした。

宿泊先で充電できていれば、翌朝は満充電から効率よく観光をスタートできたはずです。

→ 今はこうしています
旅行の計画を立てるときは、宿泊先に充電器があるかどうかも条件に入れるようになりました。夜のあいだに充電できるかどうかで、翌日の動きやすさがまったく違います。


自宅充電なしEVが向いている人・向いていない人

ここまでの経験をふまえて、正直なところを書きます。

向いている人

  • 外出や外回りの機会が多い人(充電と行動を組み合わせやすい)
  • 買い物などで週に数回は出かける人(ついで充電ができる)
  • 自宅や職場、よく行く場所の近くに充電設備がある人
  • 月1,000km以上走る人(サブスクの元が取れてコストメリットが大きい)

向いていない人

  • 毎日長距離を走り、充電に立ち寄る時間が取りにくい人
    充電には最低でも30分前後かかります。その時間を確保できないと負担になります。
  • 生活圏に充電設備がまったくない人
    自宅・職場・買い物先のどこにも充電器がないと、充電のためだけに出かけることになります。
  • 月の走行距離が短い人(目安:500km以下)
    サブスクの固定費が重くなり、ガソリン車とのコスト差がほとんどなくなります。
  • 予定どおりに動きたい人
    充電器の故障や先客待ちで、計画が崩れることがあります。ある程度の余裕を持てる人向きです。

私の場合は毎日の通勤で75km走り、営業で外に出る時間も長いので、この条件にうまく当てはまりました。逆に言えば、ライフスタイルによっては自宅充電なしが厳しい人もいるというのが正直な結論です。


まとめ|自宅充電なしでもEVは現実的な選択肢

「EV=自宅充電が必須」というイメージがありますが、1年以上生活してみて、ライフスタイル次第では自宅充電がなくても十分に暮らせると分かりました。

この記事の要点をまとめます。

  • 充電は「行動とセット」にすれば、時間の負担はほとんどない
  • 実際のコストは月平均7,824円(5か月間の平均/サブスク込み)
  • ディーゼル車と比べると年間約6万7千円お得な計算
  • ただし走行距離が短いとコストメリットは小さくなる
  • 充電器の故障・先客・経路の調べ漏れなど、計画が必要な場面はある

困ったこともありましたが、そのほとんどは「事前に調べる」「余裕を持つ」で防げるものでした。慣れてくると、充電は生活のリズムの一部になります。

もし「自宅に充電器がないからEVは諦めようかな」と考えている方がいたら、この記事が判断の材料になればうれしいです。

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